時折飼い犬にリードをつけずに一般の道路などを散歩させている飼い主さんなどを見かけますが、
実は犬の散歩をリードなしでさせるのは、住んでいる地域によっては条例違反になる事があるのです。
そこで今回は
- 条例違反になるケース・ならないケース
- 犬にリードをつけなくてはいけない理由
- リードをつけなくても遊ばせることができる場所のほかに、
- リードをつけないで散歩している人を見かけた時の対処法
などを合わせてご紹介します。
目次
条例違反になるケース・ならないケース
まず『条例』というのは憲法とは違い、各地方の自治体が制定している規則です。
ですのでリード無しで散歩をすれば必ず条例違反になるということはなく、
住んでいる場所によっては違反になることがあります。
ある自治体では、犬の飼い主は当該 飼い犬を常時係留しておかなければならない、といった条例が定められています。
また あくまで例外ではありますが条例違反にならないケースというのもあり、警察犬や狩猟犬、牧畜犬、
身体障害者補助犬などはその限りではないとされていることもあります。
また 一部の自治体では、生後90日以内の飼い犬を飼養し保管する場合というのが
例外として違反にならないと認められていることもあります。
多少の違いはありますが、このような条例がほとんどの自治体で定められていますが、
飼い主がリードをつけて散歩をするというのは犬を飼う上での義務となっているのです。
なぜリードをつけなくてはいけないの?
飼い主が飼い犬にリードをつけて散歩をするのが義務になっているのには理由があります。
犬が事故に遭うのを防ぐため
まずは、愛犬が事故に遭うのを防ぐためです。
犬は散歩中に気になるにおいにつられて、ウロウロしたりすることもあります。
犬はにおいに夢中になっていますので、一般の道路であれば車道に出てしまい車にひかれてしまうことが考えられます。
また、歩道であっても自転車が走ってくることもあるでしょう。
飼い主さんが注意をしていたとしても、とっさのことであれば止めることができないこともあるでしょう。
愛犬がケガをしてしまうだけでなく、自転車に乗っている人も転倒して
ケガをしてしまう可能性があります。
それを防ぐためにもリードをつけることが必要です。
脱走しないように
しつけが行き届き、普段はしっかりと歩くことができる犬もたくさんいると思います。
しかし、突然のクラクションの音や爆竹のような音、雷などの大きな音で犬がパニックになってしまうことがあります。
犬は聴覚が人間より何倍も優れているため、大きな音などに弱く、パニックとなり脱走してしまうことがあるのです。
いつもは飼い主の指示に忠実に従い おいでや待てなどができる犬であっても、
パニック状態の中では、飼い主の声が耳に届かないことも多くあります。
『ウチの犬は大丈夫』と過信せず、『想定外の事があるかもしれない』と、備えておくことが必要です。
他の犬とのトラブルを避けるため
飼い犬と散歩をしている途中で、他の犬と出会うこともたくさんあるでしょう。
自分の飼い犬は 他の犬が好きで興味があるかもしれませんが、他の犬もそうだとは限りませんよね。
挨拶をしようとにおいを嗅ぐのも苦手な犬も多くいます。
そんな時に、飼い犬が自由に歩き回り、相手の犬をしつこく追い回してしまうことがあるかもしれません。
相手の犬は怖い思いをし、ますます散歩に出ることを嫌がるようになってしまうこともあります。
自分の飼い犬のことだけでなく、他の犬のことも考えて散歩をさせてあげることも必要です。
小さな子どもなどにケガをさせないように
飼い犬を散歩している時に、道路や公園などを散歩していると子ども達が歩いていることもあります。
子どもが犬に興味を持って近づいてきたり、大きな声を出した時に、犬は悪気がなく飛びかかってしまうかもしれません。
例え犬が小型犬であっても勢いよく飛びついたりすると、驚いた子どもはうっかり転倒してしまうことも考えられます。
大型犬であれば子どもよりも体が大きい犬もいますので、特に小さなお子さんであれば
勢いがなくとも転倒してしまうこともあるでしょう。
自分の体よりも大きな犬を目の前にして、恐怖を感じるお子さんがいるかもしれません。
しつけが行き届き吠えたりしない犬でも、子どもの大きな声で犬が驚いたりすることもあります。
お子さんにケガをさせてしまってからは遅いので、犬も近隣のお子さんも保護者の方も
安心して散歩ができるよう注意するのが飼い主としての義務ですね。
一般的なマナーとして
リードをつけずに散歩をするという方は、飼い犬を気にかけずに散歩している方が多く、
そうなると犬は自由気ままに歩きます。
飼い主が気づかないうちにあちこちでマーキングをしていたり、うんちなどをしても気づかずに、
後処理をせずそのまま立ち去ってしまうことも。
例え犬が好きという方でも、よその犬がフラフラ歩き回り、排泄物などがそのまま…
なんていう光景を見れば不快な気持ちになります。
犬が苦手な方でしたら、より一層不快になることでしょう。
周りの方にも迷惑をかけないためにもリードは必要ですし、それが一般的な最低限のマナーになります。
リードをつけなくていい場所はあるの?
一般の道路などを散歩する時にはリードが必要ですが、場所によってはリードをしないで犬を放すことができます。
・自宅の庭
・ドッグラン
・ドッグカフェ
囲われている自宅の庭や敷地内であれば、リードをつけずに飼い犬を放しておくことができます。
しかし、門の外などに飛び出さないよう十分な注意が必要です。
また、ドッグランやドッグカフェでも飼い犬を放して自由に走り回ることができます。
ただ、誤解されている方が多いのが公園です。
公園は広さもあるため、リードをつけずに走らせても良いと思っている方が多いのですが、
当然他の犬や人間もいますので、必ずリードをつけて散歩させなければなりません。
犬は立ち入り禁止の場所もありますので、そういった場所へは入らないよう注意しましょう。
リードをつけていない犬を見かけたらどう対処する?
飼い犬にリードをつけずに散歩しているのを見かけて不安という方は、然るべき場所に相談しましょう。
特に大型犬などの場合は、怖い思いをしたり大きなトラブルに巻き込まれる前に対処しましょう。
対処法①自宅の管轄内の保険相談所に連絡する
リードをつけずに散歩している姿を見かけた時には、最寄りの保険相談所に相談してみましょう。
いつ散歩の様子を見かけたのか、どんな犬が散歩しているのかなど聞かれます。
また、飼い主の住所や名前などがわかるようであれば、それも具体的に伝えましょう。
保険相談所の相談員が、犬の散歩の様子を確認しにやってきて、注意してくれます。
対処法②近くの警察署、交番などに相談する
近くに警察署や交番がある場合には、交番などに相談してみるのも良いでしょう。
警察官が散歩をしている時間に合わせて見回りをしてくれます。
飼い主に注意を促してくれることもありますので、その状況が改善されるでしょう。
犬の散歩をする時に必要なグッズ
犬の散歩の時に必要なグッズを揃えておきましょう。
リード
リードは様々なタイプがありますので、飼い主が使いやすいもの、飼い犬に合ったタイプのリードを選びましょう。
リードは短いもの、長いもの、長さを調整できるものなどがあります。
長さを調整できるものであれば、少し犬を自由にしてあげたい時にも便利です。
また、リードをつけるのは首輪になっているものやハーネスタイプのものがあります。
水
水も必ず持ち歩くようにしましょう。
犬がおしっこをした後に水で流すのが基本的なマナーです。
また 少し長めの散歩の場合は、途中で飼い犬に水分補給するためにも持ち歩くのが良いでしょう。
うんち袋、ティッシュ
飼い犬が散歩の途中に排泄した時に、排泄物をそのまま放置するのは絶対にNG!です。
飼い犬の排泄物は、飼い主さんがしっかり責任を持って片付けましょう。
そのためには、ビニール袋などを用意しておきましょう。
また、処理をする時には、ティッシュなどもあると良いですね。
まとめ
犬にリードをつけないで散歩している飼い主さんを見かけることがあると思いますが、
リードをつけないで散歩するのは条例違反になる可能性があります。
また 犬を飼う時には自分や愛犬のことばかりではなく、周りの人のことを考えることも大切です。
みんなが安心して散歩などすることができるように、飼い犬には必ずリードをつけましょう。