犬が傷口や体を舐めるのは飼い主へのサイン?その理由としつけ方

愛犬が寄ってきて顔などを舐めてきたりするのは、飼い主さんにとってたまらなく可愛い瞬間ですよね♪

 

しかし、「舐める」という行動は何らかのサインを送っている可能性があるのです。

 

また、犬が飼い主さんなどの人間を舐めるのはやめさせた方が良いという考え方もあります。

 

なぜやめさせた方が良いのか、その理由とやめさせる方法も合わせてご紹介します。

犬が飼い主の傷口を舐めてくるのはなぜ良くない?やめさせた方が良い理由とはは?

愛犬が飼い主さんのことを舐めてきたりするのは飼い主さんにとっては、可愛いと思える行動かもしれません。

 

しかし、衛生面や思わぬ事故などを招くことがある可能性もあります。

 

バイ菌などの衛生的な理由から

どんなに可愛い愛犬であっても、犬の口内には人に害を及ぼす可能性のある菌が潜んでいることがあります。

 

これらの菌が原因となり、人畜共通感染症になることがあるのです。

 

飼い主さんなどが健康な状態であれば感染しないことが多いのですが、体力や免疫力の低い子どもや高齢者、

また健康な方でも病気中や、病気の後で免疫力が下がっているという時には

感染する恐れもあるため、注意しなければなりません。

 

 

・狂犬病

・エキノコックス

・レプトスピラ症

・パスツレラ症

・サルモネラ症

・アメーバ赤痢

 

これらが、人にも感染する恐れがあります。

 

感染しないためにも、犬に口の周りを舐めさせない・犬を触ったら手を洗うなどの習慣をつけておくと良いでしょう。

 

飛びかかってケガをする可能性がある

犬が口の周りなどを舐める時に、思わぬ事故になってしまうことも考えられます。

 

犬が人の口を舐めるには、前足を人の身体にかけるような体勢となります。

 

この時に、勢いよく犬が飛びかかってしまうことで転倒しケガをしてしまう可能性が考えられます。

 

犬には悪気はありませんが、お腹が空いている、嬉しいなどの時にはうっかり勢いが余ってしまうこともあります。

 

飼い主さんならまだしも、他の人にケガをさせてしまうことを考え、

あらかじめ舐めるということをやめさせた方が良いという考え方もあります。

 

犬が舐めるのをやめさせる方法

犬は、無理にやめさせたり、怒ったりすることでますますストレスを感じてしまい、

舐めるという行為がエスカレートしてしまうこともあります。

 

そんな時は叱るのではなく、うまく飼い主さんが気をそらす方法を考えましょう。

 

ストレスの場合は原因を取り除く

ストレスから自分の身体や顔を舐める、皮膚炎などのトラブルから舐めるという場合には、

その原因となっているストレスを取り除くことが大切です。

 

皮膚炎などの病気がある場合には、かかりつけの動物病院などで早めに診察を受けるようにしましょう。

 

気になり、舐め続けることでますます症状が悪化してしまうと悪循環となってしまいますので、できるだけ早く対処してあげましょう。

 

遊ぶ時間、散歩の時間を増やす

犬はストレスを感じた時に舐めるという行動をすることがあります。

 

また退屈、構って欲しいという時にも、飼い主さんなどを舐めることがあります。

 

そのため、ストレスを発散させてあげるためにも散歩の時間を増やすというのも1つの対応です。

 

また、構って欲しいという時には、遊んであげるのが犬にとっては何より楽しい時間となります。

ぜひ、愛犬と過ごす時間を増やしてあげて下さい。

 

ハンドサインでやめさせる

『おすわり』『待て』などの号令は、ハンドサインで指示を聞くという犬もたくさんいるでしょう。

 

そんな犬には、ハンドサインで舐めることをやめさせることもできます。

 

犬が何かを舐めている時に、やめるようハンドサインを決めます。

何度も繰り返し、ハンドサインで指示をしてみましょう。

 

また、できるようになったらおやつなどをあげたり、大げさに褒めてあげるということも大切です。

 

叱るのではなく、褒めてあげることで犬はやってはいけないことを覚えることもありますよ。

 

犬が飼い主の口の周りを舐める理由は?

続いて犬が飼い主の口などを舐めることについて、どんな理由で舐めているのかみてみましょう。

 

親愛の気持ちを込めている

犬が飼い主の口を舐めるというのは、飼い主さんが大好き!そんな親愛の気持ちがこもっています。

 

目がイキイキとして、しっぽを振り回しながら口元を舐めてくるのは、大好きだという気持ちの表れです。

 

留守番をしていた犬が、飼い主さんが帰ってきた時に顔中を舐め回すというのを見かけますよね。

 

「寂しかったよ」という気持ちから、口元を舐めるということもあります。

 

どちらにしても、飼い主さんに対する愛情表現となります。

 

信頼している証

犬という動物は元々は集団行動をする動物です。

 

集団の中にはリーダーが存在しますが、犬は目上のリーダーに挨拶をする時には敬意を表して、口元を舐めて挨拶します。

 

つまり、飼い主さんの口元を舐めるというのは、この元々の習性からであり、『信頼している』ということなのです。

 

愛犬が口元を舐めてきた時には、愛犬といい関係を築けている証ですので、喜ばしいことですね。

 

お腹が空いている時

犬はお腹が空いた時にも、飼い主の口元を舐めることがあります。

 

これは、子犬の時にお腹が空くと母親の口元を舐めてご飯を催促するという行動からです。

 

また、飼い主さんが食べた物のにおいが気になり、クンクンとにおいを嗅ぎ、口元を舐めることもあります。

 

犬が飼い主の手や腕を舐める理由は?

続いて犬が飼い主の手や腕を舐める理由をみていきましょう。

 

口元などを舐めるのとは、違った意味が込められていることがあります。

 

一緒に遊びたい時

犬は遊ぶのが大好きです。

特に大好きな飼い主さんとの遊びの時間は楽しくて仕方ないものです。

 

ボールを投げたり、おもちゃの引っ張り合いなどの遊びがしたい時に、飼い主さんのことを見ながら、

飼い主さんの手を舐めたり、鼻先でチョンチョンとつついてきたりすることがあります。

 

そんな時は一緒に遊ぼうよ!というサインかもしれません。

 

構ってほしい時

スキンシップが大好きという犬も多いはず!

 

頭や身体をなでて欲しいという時に、犬が飼い主さんの手や腕などを舐めてくることがあります。

 

上目遣いで甘えながら、手や指などをペロペロとしてくる時には、構って欲しいと思っていることがあります。

 

飼い主さんが別のことに気を取られていると、寂しくなり構って欲しいのかもしれません。

 

リラックスしたい時

犬は警戒心も強い動物ですが、飼い主さんのそばにいる時は安心してリラックスすることができる時間です。

 

優しくて温かい大好きな飼い主さんの手を舐めることはリラックスしたいという行動です。

 

優しくなでてくれたる飼い主さんの手は、犬が安心感を得るためになくてはならない存在です。

 

犬が飼い主の足を舐める理由は?

犬が飼い主さんの足を舐めるということもあります。

 

飼い主さんの足を舐める時は、どんな気持ちなのでしょうか。

 

一緒に遊びたい時

飼い主さんの手を舐めるのと同じように一緒に遊びたい時に飼い主さんの足を舐めるということがあります。

 

立って一緒に遊ぼうよ!という犬の気持ちが表れているのかもしれませんよ。

 

足のにおいが好き!

足のにおいというのは、人間にとっては好ましくないにおいであることが多いのですが、

犬によってはたまらなく好きなにおい!ということがあります。

 

他にも、犬は少ししょっぱい味が好きだったりするので、汗などをかいた足を舐めることがあります。

 

犬が自分の顔や身体を舐める理由は?

犬が自分の顔や身体を舐める理由は以下のことが考えられます。

 

退屈、構ってほしい時

人間も暇な時に手遊びをすることがありますが、犬も同じように手や足を舐めて暇つぶしをすることがあります。

 

また、飼い主さんにもっと構って欲しいという気持ちから手足を舐めることもあります。

 

自分の身体を舐め続けることで、飼い主さんが『やめなさい、一緒に遊ぼう』と反応してくれることを期待しています。

 

手や足を舐めながら、上目遣いで見つめられたら、構って欲しいというサインかもしれませんよ^^

 

痛い部分を舐めていることも

犬は猫とは違い、頻繁に手足を舐めるということはありません。

 

しかし、自分の身体に違和感を感じたり、かゆいなどの場合はその場所をペロペロと舐めることがあるのです。

 

決まった場所を頻繁に舐め続けている場合は、できものや皮膚炎などの不具合を感じているのかもしれません。

 

舐め続けている場所を丁寧に見てあげて下さいね。

 

要注意!ストレスが溜まっている

犬はストレスが溜まると身体を舐めることがあります。

 

しかし、それが皮膚が赤くただれてしまうほど舐め続けているとなると、深刻です。

 

ストレスが溜まり、自傷行為をしてしまう事がある強迫神経症という病気かもしれません。

 

この病気がきっかけで、身体を舐めるのがクセになってしまうこともあります。

 

犬の様子をみて、皮膚などに異常があれば、動物病院へ行き診てもらう必要があるでしょう。

 

また、『時々舐める』ではなく『頻繁に舐め続ける』という場合は、やめさせましょう。

 

犬が床やソファーなどを舐める理由は?

犬が自分の顔や身体、飼い主さんのことを舐める以外にも床やソファーなどの物を舐めていることがあります。

 

もちろん、これらの行動にも意味があります。

 

緊張している、不安になっている時

犬が床を舐めているという時には、注意が必要です。

 

緊張した状態であったり、何かに不安を感じている時に床を舐めるという行動が見られますが、

自分の気持ちを落ち着かせるために床を舐めているのです。

 

床を舐めるというのは衛生的な問題が心配になりますよね。

 

しかし無理にやめさせようとしたり、床を舐める行動を叱ったりすることで、

さらなるストレスを溜め込んでしまうことがあります。

 

そういった時には無理にやめさせるのではなく、大好きなおもちゃを与えたり

別の方法でうまく犬の気をそらしてあげるようにしましょう。

 

食べ物のにおいがする

キレイに掃除をしている部屋でも、食事が終わった後などうっかり食べこぼしをしているかもしれません。

 

そのままにしてしまうと、犬はにおいを嗅ぎつけて床をペロペロと舐めるということがあります。

 

また、犬が栄養状態が悪かったり、お腹が空いた時に床を舐めるといった行動も見られます。

 

衛生的にも問題がありますし、人間は食べられるものでも犬にとっては

中毒症状が出る有害な食べ物を食べてしまうこともあります。

 

また ローテーブルや食卓など、犬が届くような場所を舐めてしまうこともありますので、

食べこぼしや、食べカスなどは、しっかり片付けることで思わぬトラブルを防ぐことができるでしょう。

 

クセになってしまっている

ストレスが溜まり床を舐める、食べこぼしを探して床を舐めるという行動から、

床を舐めることがクセになってしまう犬もいます。

 

床や地面を舐めて、拾い食いしてしまったりすることで危険な物を飲み込んでしまうことも考えられます。

 

思わぬ事故を防ぐためにも、床を舐めないようキレイに掃除をしたり、

誤飲しそうなものは取り除くなどの環境を整えてあげましょう。

 

まとめ

犬が自分の身体や飼い主さんの体、床やソファーなどを舐めるという行動には意味がある事をお伝えしました。

 

その理由は様々で、舐めるということをやめさせる環境を作ってあげることも大切です。

 

愛犬も飼い主さんもストレスを溜めず、楽しく健康に過ごしていけるよう考えてみて下さいね!