五月人形を飾る期間はいつからいつまで?子どもが何歳まで出すの?

55日のこどもの日

 

男の子のお子さんがいるご家庭では、毎年鯉のぼりなどとともに飾られるのが五月人形

 

なぜ、五月人形を飾るのか。

その由来をご存知の方は少ないのではないでしょうか。

 

また、五月人形については、飾り方や誰が用意するかなど

 

古いしきたりなど聞いたことがありませんか?

 

今でもそのしきたりは続いているのでしょうか。

 

実は知らないことも多い五月人形について、詳しくみていきましょう。

 

→鯉のぼりを飾る期間や正しい保管方法についてはこちら

五月人形はいつからいつまで飾る?子どもが何歳になるまで出す?

まずは、五月人形を飾る年齢や時期についてみてみましょう。

 

五月人形は、いつからいつまで飾る、何歳まで飾るといった期間は特に決まっていません。

 

五月人形を飾る年齢はそれぞれの考えで

五月人形を飾るのは、お子さんが立派に成長してほしいという

願いを込めてのことです。

 

つまり子どものために飾る五月人形ですので、お子さんが

成人するまで飾るというのが本来の考え方になるでしょう。

 

しかし、ご家庭によって、五月人形をここまで飾るといった

節目がいくつかあります。

 

20歳=成人になりますので、成人まで飾るということであれば、

20歳までというのを節目とされるご家庭も多いでしょう。

 

お子さんの結婚を節目とする考え方もあります。

 

お子さんが結婚して、新たな家庭を築くことをきっかけに、

五月人形を飾るのをやめるというのも1つの節目です。

 

そして、最近ではお子さんの高校卒業を節目とされる家庭も増えています。

 

成人年齢が18歳に変わると話題になっていますが、

18歳ともなると、判断力もありますし、ある程度は

自分の行動に責任を持つこともできます。

 

高校を卒業したら、大学進学や就職などのため、

親元を離れるという方も多いでしょう。

 

こういったことから、「高校を卒業するまで」とされる方も増えているのです。

 

五月人形は春分の日を過ぎたら出して飾る

五月人形は、いつから飾るという明確な時期も、

決まっていません。

 

それぞれのご家庭のタイミングで問題ないのです。

 

一般的に五月人形を出す目安の時期としては、

春分の日である320を過ぎたあたりから、

4月中旬までという方が多くなります。

 

しかし、これはあくまでも一般的な時期であり、

五月人形を出す時期は地域によって違う場合もあります。

 

先手必勝という言葉があるように、

「早ければ早いほど良い」と、33桃の節句が終わったら

五月人形を出すという地域もあります。

 

旧暦でお祝いをしているというところでは、

43を過ぎたら出すというところもあります。

 

遅くとも子どもの日の1週間前には出すと良いでしょう。

 

大安吉日の日を選ぶというのも良いとされています。

 

五月人形の片付けは梅雨前に

五月人形を片付ける時期というのも決まっていません。

 

ひな人形は片付けを忘れると、結婚が遅れるなどの

言い伝えがありますよね。

 

五月人形は、そのような言い伝えもありませんので、

片付けを忘れてしまっても問題はありません。

 

しかし、一般的には子どもの日を過ぎ、

梅雨に入る前に片付けるというご家庭が多いでしょう。

 

湿気は人形にとっては大敵です。

 

湿気が多いと人形にはカビが生えてしまいます。

 

良く晴れた乾燥している日に片付けるのが良いでしょう。

 

梅雨に入るとジメジメとした日が続きますので、

その前にホコリや汚れなどをきれいに拭き取ります。

 

しまう時には、人形用の防虫剤乾燥剤を一緒に入れ、

湿気の少ない場所に保管しておきましょう。

 

五月人形の処分の仕方や時期はある?寄付することはできる?

お子さんが高校卒業、成人した後は、五月人形を飾らなくなります。

 

この使い終わった五月人形は、どのように処分するのか、

迷ってしまう方も多いと思います。

 

五月人形の処分の仕方をいくつかご紹介します。

 

お寺や神社で供養する

五月人形の処分の方法の中でも、最も一般的なのが、

お寺や神社などで供養してもらう方法です。

 

多くのお寺や神社では、人形の供養を受け付けています。

 

お寺や神社によって対応方法は違いますが、

電話で事前に申し込みをして、五月人形を持ち込むというのが

一般的な流れです。

 

予約なしでも持ち込んでもいいというところもありますが、

僧侶などが留守ということもありますので、

事前に連絡をした方がスムーズに供養してもらうことができます。

 

五月人形の供養は、人形12,000円前後というのが相場です。

 

業者にお炊き上げしてもらう

お炊き上げ専門の業者がいるのをご存知ですか?

 

人形などを浄火で天に還す儀式を行う業者です。

 

お寺や神社に比べると価格は高くなりますが、ネットで申込ができ、

宅配でやり取りをすることができます。

 

お寺や神社に足を運ぶ必要がありませんので、忙しい方にはおすすめです。

 

リサイクルショップやネットで売る

使い終わった五月人形が、まだきれいで使えるという場合には、

売るという方法もあります。

 

中古の人形を買い取る業者や、リサイクルショップなどに持ち込めば、

五月人形を買い取ってもらうことができます。

 

どの業者を選ぶか迷ってしまった時には、事前にネットなどで、

簡易見積もりを出してくれるところもありますので、

事前に調べて価格が高いところに絞るということもできます。

 

また、オークションフリマアプリなどで売ることもできます。

 

商品を出品するのは難しいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、

誰でもとても簡単に出品することができます。

 

五月人形 中古品などで検索してみると、商品がたくさん出てきますので、

それらを参考にしてみると良いでしょう。

 

ゴミとして捨てる

使い終わった五月人形は、自治体のごみで処分することもできます。

 

人形は燃えるゴミ、ケースは燃えないゴミ、場合によっては粗大ゴミで

捨てることができます。

 

自治体のホームページなどで、ゴミの捨て方を検索することができます。

 

ゴミの出し方は、地域によって違うこともありますので、

事前に調べてみましょう。

 

ご自宅の庭で燃やすなどのことは避けた方が良いでしょう。

 

人形は燃え尽きるまでかなりの時間がかかります。

 

煙やにおいなどでご近所に迷惑をかけますし、そもそも野焼きは禁じられています。

 

施設やボランティア団体に寄付する

五月人形を寄付するというのも1つの方法です。

 

ボランティア団体を通じれば、海外の学校や施設などに

贈ることもできます。

 

五月人形を売っても良いということをあらかじめ伝えておくと、

ボランティア団体の方で売って、それが活動資金となります。

 

ネットなどで寄付を受け付けている団体を調べてみると良いでしょう。

 

五月人形の意味やしきたりは?

端午の節句になぜ五月人形を飾るのか。

 

端午の節句は中国から日本に伝わってきた風習です。

 

当初は月初めの午の日という意味でしたが、時代が変わり、

午が数字の5に通じるということで、端午の節句=5月5日

定着していきました。

 

現在では、男の子のお祝いとして定着している端午の節句ですが、

もともとは、邪気を払う力があるとされていた菖蒲やよもぎを飾り、

厄を祓うという行事でした。

 

その後、菖蒲が尚武と同じ読み方をするということから、行事の意味が

変わっていきます。

 

尚武は、武術などの鍛錬を通じて勇ましい心を持つという意味があります。

 

このことから、武勇を尊ぶ行事となっていったのです。

 

これが江戸時代になると、端午の節句は男の子の誕生健やかな成長

出世を願う行事として、幅広く定着していきました。

 

鎧兜を身に着けた人形を飾るという風習は、庶民の間で広まっていきました。

 

男の子を病気や災いから守るお守りのような意味で飾られ、

この風習が現在まで受け継がれています。

 

五月人形のしきたり

五月人形のしきたりでは、使い回しはNGとされています。

 

これは、家族であっても、親戚であっても譲っては

いけないというのが原則です。

 

五月人形は厄を祓うための身代わりです。

 

つまり、1度飾った人形にはすでに厄がついている

考えられるのです。

 

五月人形を譲りうけると、厄まで引き継いでしまうことになります。

 

例えば兄弟がいたとしても、五月人形は1人に1が基本です。

 

厄を引き継がないためにも、兄弟それぞれの五月人形が必要なのです。

 

できれば、使い回りは避けたいものです。

 

しかし、お互いにしきたりをわかった上で、譲るということであれば、

それは問題ないでしょう。

 

五月人形の正しい飾り方は?

五月人形は1年に1度、端午の節句に飾ります。

 

うっかり飾り方を忘れてしまうといったことも。

 

五月人形の飾り方について、確認してみましょう。

 

五月人形を飾る場所

まず五月人形は、直射日光や空調などが当たらない場所に飾るというのが基本です。

 

直射日光や空調の風が当たると、色あせ変色しやすく

なってしまいます。

 

湿気が多い場所NGです。

 

カビが生えやすくなってしまいますので、台所や水回りの

近くは避けましょう。

 

また、床の間があるご自宅では、床の間に飾るのが

一般的ですが、床の間がないご家庭というのも増えています。

 

その場合には、お子さんの成長を見守る場所に飾りましょう。

 

ご家族全員が集まりやすい、リビングなどに飾ると良いでしょう。

 

五月人形を飾る方角は特に決まっていません。

 

北向きは縁起が悪いなど気にされる方もいるかもしれませんが、

どの方角が良いというルールやしきたりはありません。

 

ご家族がよく見える方角に飾って問題ないでしょう。

 

手早くきれいに飾るコツ

五月人形を飾る時のコツをご紹介します。

 

まずは、晴れた日に飾るのがおすすめです。

 

五月人形は湿気に弱く、カビが生えてしまうため、

晴れていて湿度が低い日に飾ると良いでしょう。

 

五月人形を傷めることも少なくなります。

 

五月人形は、飾る場所で組み立てると、完成後に運ぶ必要が

ないため、その場で飾り付けをしましょう。

 

五月人形には、金属でできている部分があります。

 

ここを触ってしまうと指紋などがつき、汚く見えてしまいます。

 

飾り付けをする時には、手袋をつけて指紋がつかないように

してから飾り付けをすると良いでしょう。

 

五月人形を飾る時には写真を撮っておくと、翌年の飾にも

役立ちますし、飾る時にもわかりやすいでしょう。

 

五月人形は誰が買う?母方の実家で用意するべきってホント?

五月人形は、誰が準備をするものなのでしょうか。

 

男の子のお祝いである、端午の節句。

 

この時期には、五月人形や鯉のぼりを飾りますが、

これらは母方の実家で用意するというのが、

古くからの風習となっています。

 

その由来については様々な説もありますが、昔は結婚すると

妻は夫の家に入り、夫の両親と暮らすことが当たり前でした。

 

離れて暮らす母方の両親は、娘や孫に会いたいと、

五月人形や鯉のぼりを持参して、夫の家に持って行った

言われており、そこから母方の実家が用意するとされているのです。

 

しかし、時は流れ、現在では夫の両親と同居するというケースは

昔に比べると少なくなっています。

 

そのため、現在では必ず母方の実家が用意するというものでもなくなっています。

母方、父方両家で折半するというご家庭もありますし、

どちらかの実家で用意するということもあるでしょう。

 

また、パパママが購入するということも多くなっています。

 

地域によっても、様々な風習がありますので、一概に

母方の実家が用意するとは言い切れません。

 

ある地域では、夫が長男である場合には、父方の実家が用意する

といった風習もあるようです。

 

このように、昔とは違い現在では、誰が用意すると特に

決められているわけではありません。

 

お子さんのお祝いですので、お祝いが気持ちよくできるよう、

両家とご家族で和やかに話し合って決めるというのが良いでしょう。

 

ちなみに、我が家では息子のためにと、夫の実家で五月人形を

用意して送って頂きました。

 

五月人形の相場価格はいくらくらい?

五月人形を購入しようとした時に、気になるのが価格です。

 

五月人形といっても種類やサイズがあります。

 

その種類、サイズによって価格は大きく変わってきます。

 

ご自宅の飾るスペースに合わせて、種類やサイズを選びましょう。

 

大将飾り

大将飾りとは、男の子が甲冑をまとった人形になります。

 

一般的には、男の子の両側に弓と太刀の飾りが添えられます。

 

飾り台、屏風、その他飾りなどがセットになっています。

 

相場:30,000円~100,000

 

鎧飾り

鎧、兜、弓矢、太刀セットになっている、豪華な鎧飾り。

 

飾るスペースに合わせて様々なサイズがあり、小さなものから、

大きなものですと、実際に身に着けられるサイズまであります。

 

相場()150,000円~300,000

相場()70,000円~300,000

 

兜飾り

鎧がなく、兜のみの五月人形になります。

 

兜がメインとなり、一般的には弓矢と太刀がセットになっています。

 

兜飾りの特徴としては、有名武将の兜が多くあるということです。

 

真田幸村、上杉謙信、伊達政宗などが人気を集めています。

 

また、他の飾りに比べるとサイズが小さく、飾りやすいと人気です。

 

相場:50,000円~150,000

 

武者人形

鎧や兜などは、有名な武将などをイメージしていますが、

武者人形は、桃太郎金太郎など童話などの人物を

イメージして作られた五月人形です。

 

鎧、兜、弓、太刀、台、屏風を自由に組み合わせられるもの

などもあり、お子さんの好みに合わせてオリジナルのセットが

作れるというのが人気です。

 

中でも金太郎人気No,1です。

 

相場:30,000円~60,000

 

まとめ

五月人形は、男の子のお祝いでは

やはり必要なものになってくるでしょう。

 

母方の実家で用意するのが当たり前とされていましたが

現在ではライフスタイルなども変わり、その風習に

従わなければならないということはありません。

 

ご家族にぴったりの方法を選びましょう。

 

五月人形の種類やサイズはたくさんあります。

 

気に入った五月人形を買い、ステキなお祝いができますように。