家の中は常に清潔にしておきたいものですよね。
特に、毎日の食事を作るキッチンはキレイにしておきたい場所です。
しかし、キッチンには食材なども多く菌が発生しやすく、増えやすい
場所になります。
キッチンにはどのような菌が繁殖しやすいのでしょうか。
また、キッチン周りでも特に菌が繁殖しやすい場所を覚えておけば
掃除なども優先的にしやすくなります。
対処法なども合わせてご紹介しますので、参考にしてみて下さい。
目次
キッチン周りに繁殖しやすい菌は?
キッチン周りには、どのような菌が繁殖しやすいのでしょうか。
キッチン周りに繁殖しやすい菌と、その菌が与える影響を
ご紹介します。
大腸菌群
キッチン周りに潜む菌の中でも代表的なのが大腸菌です。
菌の多くは、人や動物の糞便から感染しやすいものが多くなりますが、
大腸菌は人や動物の糞便に直接関係のない自然界にも広く繁殖する
菌になりますので、衛生管理においては汚染の指標となっています。
大腸菌の中でも1番知られているのに、O157があります。
- 潜伏期間:1日〜10日
- 主な症状
- 発熱
- 激しい腹痛
- 水溶性の下痢
- 血便
- 吐き気
- 嘔吐
初期症状は発熱などになりますので、風邪と間違ってしまう
こともあり、手遅れになってしまうことがあります。
見過ごさないよう注意しなければなりません。
セレウス菌
キッチン周りに潜む菌2つ目は、セレウス菌です。
熱に強いセレウス菌は、増殖力が強い菌とされています。
セレウス菌には、
- 嘔吐型
- 下痢型
の2種類があります。
嘔吐型は、主にご飯などの中で増殖する時に毒素を作り出します。
30℃前後で最も活発になりますので、調理済みの冷めた食品の
中で急激に増殖しますので注意しなければなりません。
- 潜伏期間
- 嘔吐型:30分〜6時間
- 下痢型:8時間〜16時間
- 主な症状
- 嘔吐型は激しい嘔吐
- 下痢型は腹痛や下痢
黄色ブドウ球菌
キッチン周りに潜む菌の3つ目は、黄色ブドウ球菌です。
汚染された食品の中で増殖する時に、熱や乾燥に強いとされる
エンテロトキシンという毒素を作り出す菌です。
この毒素は100℃で30分加熱しても無毒化されません。
強い酸性、アルカリ性の中でも増殖する厄介な菌です。
- 潜伏期間:30分〜6時間
- 主な症状
- 激しい吐き気
- 嘔吐
- 下痢
- 腹痛
- まれに発熱
通常1日〜2日で自然に治ると言われています。
合わせて脱水症状にも注意したい菌になります。
菌が繁殖しやすい場所①シンク周り
キッチンの中でも菌が繁殖しやすい場所1つ目は、シンク周りです。
シンクは菌がついている食材や、スポンジなどが置いてある場所に
なりますので、菌が繁殖しやすくなります。
また、シンクは意外としっかりと洗えていないことが多いと言います。
シンク内の水滴というのは、調理をしたり、食事の後片付けをする上で、
細菌が好むような目に見えない汚れが溶け込んでいます。
実はしっかりとシンクを洗った後に、徹底的にこの水滴を取らないと
細菌が繁殖してしまうのです。
毎日ここまで掃除するのが難しいため、菌が繁殖してしまいます。
対処法
シンクは毎日しっかりとこすり洗いして、ザラつきやヌメリが
残りやすい側面や角の部分までキレイにしましょう。
ステンレスのシンクなどの場合、傷つかないようにスポンジで
なでるように洗う方も多いと思いますが、それでは十分に汚れが
落ちませんので、ステンレス用のたわしなどでしっかり洗います。
ステンレスの目に沿って洗えば、たわしを使っても傷つきません。
最後にマイクロファイバーのクロスなどを使い、水滴が残らないように
しっかりと拭いて、毎日の掃除は完了です。
週に1度くらい、たわしで洗った後に除菌効果のある洗剤でスポンジを
使い、シンク全体を洗いましょう。
最後に水滴をしっかり拭き取れば週1の掃除も完了です。
また、シンク周りの中では蛇口も菌が繁殖しやすくなります。
雑菌の付いた手で触ることも多いため、菌が移りやすくなります。
ブラシなどを使って蛇口のヌメリを落とし、マイクロファイバーの
クロスで水滴をしっかり拭き取りましょう。
菌が繁殖しやすい場所②ふきん
キッチンの中で菌が繁殖しやすい場所の2つ目は、ふきんです。
食卓の汚染の原因のほとんどは、ふきんだと言われるほど
ふきんは菌に大変汚染されています。
ふきんを使った後、そのふきんはどうしていますか?
調理台に干していたりしませんか?
これでは、ふきんについた菌を調理台やシンクに広げています。
また、こうしたふきんを使って食器や食卓テーブルを拭けば
広範囲に菌の汚染を広げていることになります。
対処法
雑菌の繁殖を防ぐためには、まずふきんは風通しの良い場所に
干し、濡れている時間をできるだけ短くすることが基本です。
1日の終わりには、使い終わったふきんを除菌しましょう。
ふきんの除菌は塩素系漂白剤に浸して除菌します。
2分くらい浸しておくと十分除菌することができますが、
漂白なども兼ねる場合には30分以上浸しておくと良いでしょう。
塩素系漂白剤を使うと色落ちすることがありますので、
色落ちしても良いようなふきんを使いましょう。
菌が繁殖しやすい場所③まな板
キッチンの中で菌が繁殖しやすい場所の3つ目は、まな板です。
まな板は、キッチンの中でも食材が直接触れる機会の多い場所です。
キレイに洗ったまな板でも、まな板の表面の傷に雑菌が入ってしまい
その雑菌が繁殖している可能性もあります。
目に見えないため雑菌に気が付かずに、汚れたままのまな板を使って
調理をすると、菌が食べ物に付いてしまい汚染が広がってしまいます。
対処法
毎日の除菌では、まな板を食器用洗剤でしっかりと洗いましょう。
洗い終わったら、熱湯を両面にゆっくりとかけていきます。
やけどしないように注意しながら、熱湯をかけましょう。
また、まな板を洗った後に除菌用スプレーをするのも良いでしょう。
この時は、洗った後まな板に残った水分までしっかりとふきんや
キッチンペーパーで拭き取ってから、スプレーすることが
とても重要です。
週に1度は、塩素系漂白剤を使って漂白しましょう。
まな板の上に乾いたキッチンペーパーを置き、塩素系漂白剤を
かけて、しばらく置いておきます。
その後にしっかりとすすぎ、水滴をキレイに拭き取りましょう。
菌が繁殖しやすい場所④冷蔵庫
キッチンの中で菌が繁殖しやすい場所4つ目は、冷蔵庫です。
食材を細菌汚染から守るために、安全に保存するために
冷蔵庫に食材を入れますよね。
しかし、その冷蔵庫では菌が繁殖している可能性もあります。
冷蔵庫の中は、生のお肉や魚の汁などもついてしまうことも
ありますので、清潔を保つのが難しかったりします。
特に野菜室や冷蔵庫の扉の取っ手などは注意が必要な箇所です。
野菜室は冷蔵庫の中でも比較的温度が低い場所になりますし、
野菜を生で保存するため、菌が繁殖しやすいことも。
また、調理の途中で触れることの多い冷蔵庫の扉の取っ手も
菌が移っている可能性があります。
さらに、キレイに洗った手でも、その扉の取っ手を触れれば、
また手に菌が移ることになります。
冷蔵庫は食品を安全に保存できるという過信をしては
いけません。
菌の増殖を抑えることはできますが、菌は決して死んでいる
わけではないのです。
対処法
まず、冷蔵庫内で汚れている場所は、薄めた中性洗剤を含ませた
清潔なふきんなどで拭き取ると良いでしょう。
水拭きの後に乾いたふきんで拭き、しっかりと乾燥させた後で
除菌スプレーをするか、除菌スプレーを染み込ませたふきんで
拭きましょう。
目立つ汚れなどがない場合は、除菌スプレーだけでも十分です。
冷蔵庫内だけでなく、冷蔵庫の扉の取っ手の部分も汚れを拭き、
除菌スプレーをしておきましょう。
菌が繁殖しやすい場所⑤ゴミ箱
キッチンの中で菌が繁殖しやすい場所5つ目は、ゴミ箱です。
食品の袋、食品トレー、生ゴミなどを捨てるゴミ箱。
できるだけ気をつけてゴミを捨てているつもりでも、ゴミ箱の
底には、お肉や魚の汁などが溜まってしまっていることもあります。
ゴミ箱の中というのは嫌なニオイがすることがありますよね。
このゴミ箱のニオイの原因は、カビや細菌が繁殖しているから。
また、ゴミ箱のフタを触った手で、他のところを触ると
細菌が拡散されてしまうと言われています。
対処法
ゴミ箱は週に1度ゴミ箱を外に出すか、もしくはお風呂場などで
除菌スプレーをかけてつけ置きしましょう。
それから、ゴミ箱をキレイに洗い流したら、水分がなくなるまで
自然乾燥させましょう。
水滴が残っていると、そこからまた雑菌が繁殖してしまいます。
引き出し式などのゴミ箱の場合は、取っ手や、ゴミ箱の下の床も
除菌を忘れずに行いましょう。
菌が繁殖しやすい場所⑥キッチンカウンター
キッチンの中で菌が繁殖しやすい場所6つ目は、キッチンカウンター。
キッチンカウンターは毎日こまめに拭き掃除しているという方も
要注意の場所です。
買い物から帰ってきたら、食材をキッチンカウンターの上に
置いたりしますよね。
洗い流していない野菜や、生のお肉、スーパーの買い物袋、
他にもお弁当箱やカバンなどを1度キッチンカウンターの上に
置くだけで、かなりの菌が広がっていると言います。
一般のご家庭のカウンターキッチンの3分の1から、
糞便系の大腸菌が見つかると言われています。
対処法
キッチンカウンターは、調理前と調理後にカウンターの表面を
除菌スプレーなどで除菌することが必要です。
また、1日使ったカバンなどは、絶対にキッチンカウンターの
上に置かないことです。
また、ペット用のボウルやおもちゃなどには、ブドウ球菌が
付着していると言われています。
こういったものも、キッチンカウンターの上に置いたり、
置きっ放しにしたりしないよう心がけてみましょう。
菌が繁殖しやすい場所⑦電子レンジ
キッチンの中で菌が繁殖しやすい場所の7つ目は、電子レンジです。
細菌は熱に弱いというイメージがある方も多いのではないでしょうか。
熱に弱い菌もいますが、熱や乾燥に強い菌なども存在します。
電子レンジは、高温で食品を温めたり、調理することから菌が
いないのでは?と思われがちですが、実は無菌状態ではありません。
バクテリアなどの菌は回復力も高い菌になります。
頻繁に電子レンジを使用しない場合は、見えないところに眠っていた
菌が増殖する可能性も考えられます。
対処法
電子レンジは週に1度は、電子レンジの外側、内側を除菌することを
おすすめします。
電子レンジの中に付着した汚れや、こぼした食品などをキレイに
掃除することで、嫌なニオイや細菌が繁殖するのを抑えることが
できます。
食品などを温める時には、食品の汚れが飛び散らないよう
ラップなどをして温めるのもおすすめです。
菌が繁殖しやすい場所⑧レジ袋
キッチンの中で菌が増殖しやすい場所の8つ目は、レジ袋です。
意外ですが、レジ袋の半数以上に大腸菌などの菌が付着している
ということもわかっています。
使用前の袋からは、検出がされないため、食品などを入れた後の
レジ袋に菌が付着しやすいこともわかっています。
スーパーやコンビニで使われているレジ袋の素材は、お肉などの
汁を吸収しやすい素材が使われています。
温水洗浄などに耐えられる素材でもないため、菌が付着しやすいと
されています。
対処法
スーパーやコンビニでは、できるだけレジ袋をもらわずに
エコバックを使うことをおすすめします。
エコバックは、週に1度温水で洗い、温風で乾かすことができる
素材のバックがおすすめです。
ポリプロピレン製のエコバックは洗うことができないので、
エコバックの素材選びにも注意が必要です。
菌が繁殖しやすい場所⑨コーヒーメーカー
キッチンの中で菌が繁殖しやすい場所の9つ目は、コーヒーメーカーです。
意外と掃除が行き届いていないのがコーヒーメーカーです。
ある調査では、コーヒーメーカーの50%以上の給水タンクから
酵母菌やカビなどが発見されたと言います。
これらの菌でアレルギーを起こすという方も少なくありません。
また、美味しいコーヒーを飲むためにインスタントではなく
コーヒーメーカーを使ってコーヒーを入れていると思います。
しかし、コーヒーメーカーが汚れていることでコーヒーの味や香りなどが
悪くなってしまいますので、清潔にしておきましょう。
対処法
コーヒーメーカーは1ヶ月に1回ほど、給水タンクいっぱいに酢を
入れて30分ほどつけ置きしましょう。
それからポットへドリップして、さらに数回キレイなお水でドリップを
すればOKです。
つけ置きしている間に、フィルターなどのパーツ部分を洗い、しっかりと
乾かしておけば時間も短縮することができます。
菌が繁殖しやすい場所⑩塩・こしょうのボトル
キッチンの中で菌が繁殖しやすい場所の10個目は、塩・こしょうのボトル。
食事の味付けに使う塩・こしょうですが、このボトルにも意外と菌が
付着しているんです。
手についていた菌が移ってしまうこともありますし、調理をしている間に、
食材を触った手で塩・こしょうなどをすれば食材の菌などが移ってしまうことが
あります。
塩・こしょうを使う前に手を洗うという方は少ないため、実は菌が
繁殖しやすいのです。
対処法
塩・こしょうのボトルはこまめに拭いていつも清潔にしておくように
心がけましょう。
使う前にはよく手を洗ったり、使い終わった後に除菌シートなどで
拭くだけで菌の広がり方が違ってきます。
菌が繁殖しやすい場所⑪食洗機
キッチンの中で菌が繁殖しやすい場所の11個目は、食洗機です。
食洗機は皿をキレイに洗ってくれますし、洗う時には熱湯で洗うため
菌がいないと思われがちです。
しかし、食洗機も実は無菌ではないのです。
食洗機は食べ物の残りかすがあったり、水気のある場所ですので
菌が好んで繁殖しやすい場所になるのです。
対処法
食洗機は1日1回はゴミ受けにたまったゴミを捨てましょう。
毎日のゴミの処理をしていないと、食洗機を使うたびに汚れが食洗機
全体に広がってしまうことになります。
どんどん不衛生になり、掃除も大変になってしまいます。
ゴミ受けにたまったゴミを取り除き、気になる汚れをキッチンペーパー
などで拭き取るだけですので、それほど時間も手間もかかりません。
月に1回は食洗機全体の掃除をしましょう。
毎日の掃除をしていれば、この月1回の掃除もそれほど時間はかかりません。
食洗機の外側を除菌スプレーなどを使い、汚れなどを拭き取ります。
食洗機の中の棚などの部品をすべて外して空にします。
ゴミ受けのゴミを取り除いたら、食洗機内の排水部分にあるフィルターも
外し、中性洗剤を含ませたスポンジで洗います。
外した部品も中性洗剤を含ませたスポンジでキレイに洗いましょう。
泡をすべて洗い流し、汚れが残っていないかをチェックして、キレイに
なっていたら、除菌スプレーを拭きかけて、キッチンぺーなーなどで
拭き取りましょう。
クエン酸を小さじ2杯程度入れて、空洗いをすると食洗機内の水垢を
キレイに落とすことができます。
すべての掃除が終わったら、しっかりと食洗機を乾燥させましょう。
キッチンは菌が繁殖しやすい!除菌方法をマスターしよう!
食事を作る場所であるキッチンは、いつでも清潔にしておきたい場所です。
しかし、食材などを扱う場所でもあることから、菌が繁殖しやすい場所
でもあります。
- 大腸菌群
- セレウス菌
- 黄色ブドウ球菌
これらがキッチン周りに潜む菌の代表的なものになります。
これらの菌が原因で食中毒になってしまう可能性が高くなりますので、
できるだけ菌を繁殖させないようにしておかなければなりません。
- シンク周り
- ふきん
- まな板
- 冷蔵庫
- ゴミ箱
- キッチンカウンター
- 電子レンジ
- レジ袋
- コーヒーメーカー
- 塩、こしょうのボトル
- 食洗機
キッチンの中でもこれらの場所には特に菌が繁殖しやすいとされています。
シンク周りは、調理などで使う場所であるにもかかわらず、キレイに掃除
できている人は少ないと言われています。
水気までしっかり拭き取らないと、除菌することができないのです。
ふきんなどは、室内干しをしてしまったり、カウンターなどに掛けておくと
菌を広げてしまうことになりますので注意しなければなりません。
キッチンカウンターは毎日こまめに拭いているという方も多いと思います。
しかし、買ってきた食材や、カバンなどを1回置いただけでも
菌が移ってしまうこともあります。
そして意外なのがレジ袋です。
スーパーやコンビニのレジ袋は、食材を入れると菌が増えると
言われています。
これはレジ袋の素材が食材の汁などを吸収しやすい素材であるためです。
今ではエコ活動も広まっていますし、できるだけレジ袋はもらわずに
温水で洗うことができる素材のエコバックを使うと良いでしょう。
電子レンジは、高温で食品を温めたり、食洗機は洗剤などを使い、高温で
皿を洗ったりすることから、菌はいないと思われがちな場所になります。
しかし、どちらも無菌状態ではありません。
むしろ、食べ物のカスや汚れがついていたり、湿気があることから、
菌が好んで菌が繁殖しやすい場所になるのです。
高温の場所だと油断せずに、しっかりと清潔を保つことを心がけなければ
なりません。
毎日こまめに掃除や除菌などをしておくことで、月1回の掃除なども
それほど時間がかからず、手間もかからないでしょう。
清潔にしているつもりでも、しっかりと掃除ができていなければ、逆に
菌を広めてしまっていることもあります。
そして、手には雑菌などがたくさん付着しているものです。
汚れたままの手で、キッチンを触れば当然菌をまき散らしていることに
なってしまいます。
調理の前後で必ず手を洗う習慣を付けるだけでも、菌の広がり方は
違ってきます。
キッチン周り、ぜひ清潔にして菌の繁殖を防ぎましょう!