犬同士のケンカの理由と止め方・しつけ方、予防対策をご紹介!

散歩中に他の犬を見かけてケンカをしてしまったり、

多頭飼いをしている場合は

飼い犬同士がケンカをすることもありますよね。

 

犬同士はなぜケンカをしてしまうのでしょうか?

 

 

また、犬には様々な理由がありケンカをしているため、

止めない方が良いケンカもあるんです。

 

そこで今回は、

  • 犬同士のケンカの理由と止め方
  • 無駄なケンカが起きないように予防する方法
  • ケンカを止めない方が良いケースと止めた方が良いケース

について、詳しくみていきましょう。

 

犬同士のケンカの理由①群れで生活する動物であることから

犬同士がケンカをする理由の1つめはは、

犬の祖先が狼であることが関係しています。

 

狼は群れで生活することで、効率よく狩りをして食料を確保し、

敵から身を守るために群れ全体で安全性を高め暮らしていました。

 

 

その狼が祖先であることから、犬が群れを作り

生活するのは本能であると言えます。

 

また 群れには厳しい序列があり、強いリーダーが存在する

縦社会で成り立っています。

 

犬は、序列争いのためにケンカをする

ということがあるのです。

 

 

犬同士のケンカの理由②子犬の社会化のため

人間社会にもルールがあるように、

犬社会にもルールがあります。

 

その犬社会のルールを教えるために

ケンカすることがあります。

 

 

先に犬が住んでおり、そこに新たに子犬を迎え入れた時などに、

先に住んでいた犬と子犬がケンカをする

という光景がよく見られます。

 

 

これは、先住犬が子犬に犬社会のルールを教えるためです。

 

 

例えば、子犬が先住犬に噛み付いたり

することがあります。

 

そこで 飼い主が子犬と先住犬を引き離してしまうと

子犬にとっても先住犬にとってもよくなく、

ケンカをすることでお互いに学ぶ

という機会を逃してしまいます。

 

 

先住犬はやられたら反撃するということを覚えますし、

子犬は先住犬に一喝されることで、

やりすぎると怒られてしまうということを覚えます。

 

これは、子犬の社会化にとっても必要なことなのです。

 

 

そこで先住犬がやり返すことなく逃げるばかりであれば、

子犬の方が強いということになり、

2匹の中で序列ができあがるのです。

 

このように、犬が社会のルールを学ぶために、

ケンカをするということがあるのです。

 

 

犬同士のケンカの理由③遊んでいる延長

犬がケンカをしているように見えて、

遊んでいる延長でじゃれ合っているということがあります。

 

 

犬同士の遊びというのは、特に若い犬の場合には

激しいことがあります。

 

2匹でもみくちゃになったり、歯を当てたり、

唸ったりすることもありますので

犬同士のケンカを初めて見る飼い主さんは、

びっくりしてしまうかもしれません。

 

 

しかし、犬は相手にケガをさせない程度の加減をしていますし、

犬は基本的には無駄な争いを嫌います

 

激しく見えても、思いっきり遊んでいるだけなのです。

 

 

犬同士のケンカの止め方

犬同士がケンカをしていて、その理由によっては

飼い主さんがケンカを止めてあげなければなりません。

 

犬は興奮しているため、うまく止めないと

ケガをしてしまうこともありますので注意しましょう。

 

 

噛まれないようタイミングを見て止める

ケンカをしている犬同士はとても興奮している状態なので、

いつもは吠えたり噛んだりしない犬でも、

誤って噛まれてしまうことがあります。

 

むやみに手を出したりしてケンカを仲裁しようとすると

思わぬケガをしてしまいますので、注意しましょう。

 

 

ですのでむやみに手を出すのではなく、

下記の方法で1度犬達を落ち着かせてから

引き離すようにするのがポイントです。

 

 

水を勢いよくかける

犬同士を落ち着かせる簡単な方法としては、野外であれば

バケツや風呂桶などに水を溜めたり、

ホースの水を勢いよく犬達にかけるという方法です。

 

水をかけられることで、

犬達は驚いて我にかえることもあります。

 

 

しばらくすれば、興奮していたのも落ち着きますので、

そのタイミングで飼い主さんは間に入るようにしましょう。

 

 

缶などに小石など硬いものを入れ大きな音を立てる

聴覚が発達している犬は、大きな音がすると驚きますので、

その隙に首輪やリードなどをつけて引き離すのです。

 

 

お菓子の缶などに小石や10円玉など硬いものを入れて

地面に叩きつけると、かなり大きな音がします。

 

犬もハッとして気を取られますので、

クールダウンさせるようにしましょう。

 

 

靴やスリッパで思い切り床を叩く

飼い主さんがバケツや缶など何も持っていない場合は、

履いている靴やスリッパなどを、

床に思い切り叩きつけることで大きな音を立ててみましょう。

 

また、リードなどをしならせて、地面に叩きつけても

同じように大きな音を立てることができます。

 

 

犬同士のケンカを予防する方法

特に多頭飼いしている場合には、飼い主さんの工夫次第で

犬同士のケンカを未然に防ぐこともできます。

 

 

食事を並べて与えない

犬を多頭飼いしている場合は、

食事を並べて与えるのをやめてみましょう。

 

 

食べるスピードや量が同じであれば特に問題はありませんが、

犬によって早食いの犬もいて、

食べるスピードに差がある場合は特に注意しましょう。

 

早く食べ終わった犬がまだ食べ終わっていない犬のエサを

食べようとすることで小競り合いが起こり、

ケンカに発展してしまうのです。

 

 

食べるスピードが違う犬同士の場合は、

それぞれのケージなどで扉を閉めた状態で食事をすると、

お互いに落ち着いて食事をすることができるでしょう。

 

 

ストレスを発散させてあげる

犬もストレスが溜まれば、気が立ってしまい、

ケンカをしてしまうことがあります。

 

それぞれ、ストレスを溜め込まないように

ストレスを発散させてあげるようにしましょう。

 

 

犬は、無駄な争いを避ける動物ですので、

適度にストレスを発散してあげることで、

ケンカをしなくなるでしょう。

 

 

ストレス発散方法についてはこちらの記事を参考にどうぞし↓

犬もストレスがたまる?見逃せないサインとリラックスさせる方法
人間を癒してくれる可愛い犬もストレスがたまることがあるのを知っていますか? そして、ストレスがたまれば必死でサインを出してくれるのですが、見逃してしまうと たまったストレスから体に悪影響を与えてしまうこともあります。 ...

 

 

縄張りを観察しておく

犬は縄張り意識が強い動物です。

 

そこで、多頭飼いしている場合などは、

それぞれの縄張りを確認しておきましょう。

 

そうすることで、飼い主さんが未然に

ケンカを防ぐことができるでしょう。

 

 

ケンカが始まる前に指示を出して別の場所へ

飼い主さんがみている時にケンカが始まりそうな場合は、

始める前に飼い主さんが『ハウス』などの指示を出し、

犬を引き離すようにしましょう。

 

そのためには日頃から飼い主さんの指示に従うよう、

しつけを行うことも大切です。

 

 

飼い主さんがリーダーとなる

犬は元々群れで生活する動物であり、

群れではリーダーが存在していました。

 

多頭飼いをしている場合には、群れの中で

リーダーとなる犬をケンカなどをして決めることもあります。

 

 

しかし、犬がリーダーではなく、

飼い主さんが群れの中でリーダーとなることで

未然にケンカを防ぐことができます。

 

 

犬同士のケンカで止めない方が良いケース

犬同士のケンカには、いくつかの理由が

あるのをご紹介しました。

 

ケンカの理由によっては、

飼い主さんが止めない方が良い場合もありますので

みていきましょう。

 

 

遊んでいる延長の場合

先ほどもご紹介しましたが、

犬同士がケンカしているように見えて、

実は遊びの延長であることがあります。

 

この場合は、2匹で遊んでいるわけですから、

飼い主さんが止める必要はありません。

 

 

また、ケガをしない程度に加減をして遊んでいますので、

遊びの延長の場合は、安心して見守るようにしましょう。

 

 

上下関係、順位づけを学んでいる場合

特に多頭飼いの場合に見られるケンカがあります。

 

多頭飼いの場合は、同じ空間で数匹の犬が一緒に生活していて、

1つの群れを作っているような状況です。

 

群れの中では順位づけが必要な場合があります。

 

 

新たな仲間を迎え入れる時、子犬が成犬になる時、

リーダーが高齢になったタイミングなどで、

ケンカをすることがあります。

 

犬同士がケンカをすることで順位が決まり、

上下関係がはっきりすることで、

群れの関係性が穏やかになります。

 

 

このような場合は、飼い主さんが

ケンカを止める必要はありません。

 

 

甘噛みとエスカレート噛みを学んでいる場合

犬同士がケンカをしている中で、

甘噛みとエスカレートした噛みつき

教えている・覚えているということがあります。

 

犬は無駄な争いをせず、さらには

相手が傷つかないよう加減をすることができます。

 

 

それも犬同士のケンカの中で、この甘噛みと

エスカレートした噛みつき方を学んだからこそです。

 

これは、人間には教えてあげることができないものです。

 

こういった場合も、飼い主さんは

止めずに見守るのが良いでしょう。

 

 

犬同士のケンカで止めた方が良いケース

犬同士のケンカには、教える・覚えるなどの

意味があるケンカと、ただの争いであるケンカがあります。

 

後者の場合は、飼い主さんがケンカを止める

必要があります。

 

 

犬同士がケガを負っている場合

ケンカをして血だらけになっていたり、

どちらかがケガを負っているという場合には

エスカレートしてしまっていますので、

飼い主さんがケンカを止めるようにしましょう。

 

 

また ぐったりしていたり、

相手に噛みつき首を振って離さないという場合も

危険ですので止める必要があります。

 

このようなケンカをしている時の犬は、

とても興奮していることが多いため、

飼い主さんも止めに入りケガをしないよう注意して下さい。

 

 

先輩犬が後輩犬に嫉妬していることからのケンカ

犬同士が嫉妬することからケンカを始めることもあります。

 

多頭飼いの場合、飼い主さんが

最初に声をかける、触れる、ご飯をあげる順番などで

犬が嫉妬してしまうことがあります。

 

 

例えば 新たに子犬を迎え入れ、子犬が可愛いからという理由で

1番最後に加わった子犬に

1番最初に声をかけたりご飯をあげたりするとします。

 

そうなると先輩犬はストレスが溜まり、嫉妬することから

ケンカをしてしまうのです。

 

 

また 子犬や後輩犬は自分の方が優位であると

考えることでケンカになることがあります。

 

このような場合はケンカを止める必要がありますが、

飼い主さんが肩を持つことでより嫉妬が生まれてしまう

可能性もありますので、

中立的な立場で止めるということが大切です。

 

 

発情期の犬のケンカ

犬を多頭飼いしていて、避妊や去勢の手術をしていない場合には、

発情期にケンカをすることがあります。

 

避妊や去勢をしていないと、群れの中に発情期を迎えたメスがいると、

オス同士がメスを巡ってケンカをします。

 

 

また妊娠している犬、子育て中の犬は、

母性が強まっています。

 

母性が強まった犬は気が立っていて、

自分の子どもを守ろうと攻撃的に

なっていることが多くあります。

 

 

こういった時にはケンカも起こりやすくなりますので、

飼い主さんも注意深く観察するようにしましょう。

 

 

遊びの延長でも危険を感じた時

犬は遊びの延長で、激しくじゃれ合うことがあります。

 

しかし、状況によっては

止めに入らなければならないこともあります。

 

 

馬乗りになっていたり、噛み付いて首を振っている

など興奮している状況が見えたら、

飼い主さんはケンカを止めるようにしましょう。

 

 

まとめ

犬同士がケンカをする光景というのはよく見かけますが、

それには様々な理由があり、

飼い主さんが止めた方が良いケンカと

止めなくて良いケンカもあります。

 

 

また 多頭飼いでケンカを

未然に防ぐ方法もお伝えしました。

 

ぜひ無用なケンカで犬も飼い主さんも

ケガなどをしないよう、

しっかり犬の様子を見てあげて下さいね!